図書館でふと手にとって借りてみた.
安東能明という著者の作品を読むのは全く初めて.
何の先入観もなく読んだが,
まあ,
時間の無駄だった.
正直,
タイトルに惹かれたのだが,
ほとんどだましとすら思える.
痴呆男性の一人称の物語というのは, 清水義範の「霧の中の終章」は別として, 他に読んだ覚えがかすかにあるが(思い出せない!), 一応新鮮だし,少し前の記憶もどんどん失われていく感じが, 本当にこういう風なのかどうかはわからないものの, なるほどと思わされる程度にはうまく書けていて, 途中までは興味深く読み進めることができた.
だけど,筋も単調だし,もっと悪いのは,結末があまりいただけないこと. 真犯人の見当は割合早くからつくが,その読者への提示の仕方が, 特に必要があるとも思えない, 真犯人の独白によるものというのはお手軽すぎやしないか. 終わり方も後味がよくないうえに,とってつけたようだし….
ドックという名のバーチャルリアリティ風の医療器具がどんな役割を果たすのかとわくわくしていたらまったくの肩すかしだったのも痛い.
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