Mr. インクレディブルが,
無意識にせよ人間を一段下に見下して,
「世界を救う」と口にしながら,
正義の名の下に誰彼かまわず「救って」感謝を(暗黙に)強いているのを見ると,
やはりあの家族はユナイテッド・ステーツなんだろうなと思う.
すると, 力もないのにテクノロジーと金だけでヒーローに成り上がろうとしているシンドロームは日本なのか?
それは穿ちすぎかもしれないが,テクノロジーに多少関わる者として, シンドロームを悪役と割り切るのには抵抗がある.少なくとも, シンドロームをあそこまで追い込んだのはMr. インクレディブルだという気がしてならない.
ネットでMar氏による興味深い感想を見つけた. ぼくはアメリカの対外的立場だけを感じ取っていたが,なるほど, アメリカ社会をよく反映しているという見方があるんだ.
ストーリーは、アメリカならではの発想だ。現在のアメリカを映し出している様でなんとも滑稽である。捜査のときに発生した補償賠償問題や誰でも簡単に訴訟を起こしてしまうアメリカの訴訟社会などが忠実に描き出されているようだ。
もうひとつ,すごく読み応えのあるレビューを見つけたが,その中で, シンドロームはアメリカ合衆国の建前を具現化したキャラクターだという興味深い指摘に続けて, 以下のように書かれていた.なるほど,なるほど.
特権階級とテクノロジー。作られた「悪」。アメリカ社会を映し出す鏡となっ ています。
こうしてみると「Mr.インクレディブル」はアメリカ合衆国のパロディ、また は風刺といえるかもしれませんね。
別にあれこれ考えなくても,とにかく面白い映画であることは間違いない. 脚本もよくできているし,後半のスピード感溢れる展開にはわくわくしっぱなし.ラストも決まってる.
アメリカに1週間ほど短期滞在して帰国する飛行機の中で観たのだが, 4回も繰り返して観てしまった.もっとも, 毎回完全に集中していたわけではないが.
4回中2回は5歳の息子と一緒に楽しんで観た.
ぼくたち夫婦は基本的にテレビを見ず, たまにDVDを観るにしても息子が眠ってからなので, 息子はテレビ嫌いというか,テレビ恐怖症になってしまっていた. 以前は, 食事をとりに入った店でかかっているテレビに怯えて泣くので苦労したものだ.最近は泣きこそしなくなってきたが,映画館に行くなんてとんでもないし,一緒にDVDを観ることもほぼ不可能な状況だった.
ところが,ふとした拍子に,ぼくが観ている画面が目に入り, 目が離せなくなったようだった.そのうちに,最初はクスリと, 次第に,周りに気を遣うほどの大声で笑うようになった.
もちろんヘッドセットをつけていないので, まったく音なしで画面だけを観ているのだが,それでも結構楽しめるのは, やはりよくできた娯楽映画ということだろう.
単にモノが壊れたり,闘うシーンに興奮しただけかもしれないが….
いずれDVDを購入して,小さな音を出しながら一緒に鑑賞するつもりだ. これをきっかけに種類によっては映画が楽しめるようになってくれそうな気がする.そう言う意味でも,この映画には感謝している.
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horuso: 2005-05-09(月) 23:07:56
いろいろなみかたができるので,幅広い年齢層に楽しめる映画になっているのでしょうね.