2005-06-05

Spanglish

文化の壁は愛より強い?

Spanglish 異文化交流というか,異文化すれ違い映画なのだろう.

メキシコから娘と二人で密入国してきたフロールが, レストランのシェフ&経営者のジョン・クラスキー家のメイドとして働き始める.まったく言葉が通じないながらも,お互いに惹かれあうフロールとジョン.秘めた想いだったが,ジョンの妻デボラが終わった不倫を告白したのをきっかけに,とうとう抱きしめあって愛を告白することになる.だが,結局何もせずに,そのまま別れる-

見終わって,どうしてジョンは神経症の妻と別れて, フロールと再婚しないのだろうと不思議だった. フロールと別れても,あの後クラスキー家がうまくいかずに崩壊するのは目に見えているし…. ジョンにも多感な年頃の娘がいるので, お互い娘のために別れるのかなとも思ったが, どうもそうではないようだ.

私立校をやめたくないと喚く, アメリカ社会に融け込もうとする娘に, 「本当にお母さんとは違うようになりたいの?」と尋ねるシーンがあり, はっとさせられるのだが, メキシコ文化にどっぷり浸かったフロールは, アメリカ文化の権化とも見えるクラスキー父子とはうまくいかないと考えたのではないだろうか. あるいは, やはり娘をアメリカ文化に染まらせたくないと考えたのか. ジョンにとっても事情は同じだろう.

マイアミから帰国する飛行機の中で観たので, 一生懸命英語のレッスンをするフロールには身につまされた. たとえ言葉の障壁が低くなっても,文化の障壁は高いままなんだろうな.

それにしても, 仕事がうまくいっていて,裕福で, いい子供にも恵まれているのに,なぜか不幸なクラスキー家を見ていると,アメリカ社会って病んでるなーと感じさせられる. あれに同化したくないフロールは正しいよ.

関連リンク

2005-06-04

Are We There Yet?

ファミリー向けロードムービー

ボクらのママに近づくな! 惚れた子持ちのバツイチ女に頼まれて, 子供嫌いを任じている男が子供と一緒に旅をするロードムービーで, 子供向け映画というか, ファミリー向け映画なのだろう. この手のジャンルの映画は初めて観た. マイアミから帰国する飛行機の中でやむなく観るというシチュエーションでなければ目にする機会はなかっただろうが, なかなか楽しめた.

というか,いつも書くことだが,自分にも子供ができて以来, 映画に出てくる子供には弱い.

3人の旅の中で起こることは, 主人公のニックが馬に乗って列車を追いかけたり, ニックご自慢の新車がだんだん潰れていったりと,ありえない話ばかりなのだが, なかなか笑わせられた.今回のフライトではノースウエストを使ったので, エコノミークラスには個人ごとのスクリーンがなく, みな同じ映画を観ざるを得なかったのだが,子供たちの笑い声がよく響いていた.この手の映画は,できれば映画館で,たくさんの笑い声と一緒に観るのがふさわしい.

野球のことは知らないが

ニックにだけしゃべるのが聞こえるらしい, しゃべる野球人形という小道具がなんの説明もなく放り出されているのが好ましい.このあたりの洗練はさすがアメリカ映画だと思わされる.野球に詳しければ,この人形のモデルがよくわかってもっと楽しめたのかな.

やや雑に流れた作りが残念

罪のないファミリー向け映画だと思えば,まずまずの出来だが, それにしても見逃しがたいところが2点ある.

ひとつは,ラストのハッピーエンドへの展開が少々急で不自然なこと.

もうひとつはもっと深刻で, ニックが恋する女性が全然魅力的に映らないこと.外見ではなく,性格が. ニックがあそこまで尽くすのも無理はない魅力の持ち主であることを窺わせるようなエピソードがいくつか挿入されていればと思う.

関連リンク